
「何だぁ?こりゃあ…?」
緑髪に赤い鉢巻をした長身の青年が、手にした銃をくるくると色んな角度から確認するように見回している。
彼の側には、黒髪の少年(こちらは白い鉢巻をしている)もいたが、それを黙って見て見ぬふりをしていた。
「……なあ、ガイ。…コイツ…最近、拾った銃なんだが…見た目は新品同様、…なのに中身は完全にぶっ壊れてやがるみたいだ。一体どう扱ったら、こんな壊れ方するんだか……」
あまりに不可解な壊れ方をしていたため、機械好きな彼にとっては、少々理不尽なものがあった。一方、話しかけられたガイはというと特に興味を示すこともなく無関心だった。
「………ん? よく見ると、こんなところに『G59』なんて書いてあるが、………何だろうな…?これ……」
銃には意味不明な英数字が書かれていたが、実は銃マニアでもある彼にも意味は分からなかった。
「……おい。ガイ、お前は、これが何の意味だか分かるか?」
彼は少しの間考えたあと、側に居た黒髪の少年、ガイにその謎の文字の部分を見せながらそう訊いてみた。
だが、ガイはナユタの方に振り向くことなく、透かさずこう答える。
「ナユタ、お前が分からないのなら、僕には尚更分かるわけがないだろ。僕に訊くのは見当違いってやつだよ」
「ま、まあ、そう言えばそうだが……一応、訊いてみたかっただけだ。そんなに不機嫌になるなよ」
ナユタは苦笑した。
ガイは、銃の事に関しては、あまり興味がないらしい。だが、いつもナユタには嫌というほど、銃についての話を聴かされているためか、最近では、銃に関する事もほんの少しは分かるようになった。が、同時に銃の話を振られる度に少し不機嫌そうな態度を見せる傾向がある。
ナユタは、壊れた銃を修理しようと、一時間以上もそれに没頭していた。
しばらくして、やっと直すことができたのか、一つため息をついたあと、その間、ずっと閉ざしていた口を開く。
「ふぅ………っと、よし!おい、ガイ!一応直してみたんだが……試しにお前、撃ってみないか?」
何故かナユタはニヤニヤした顔をしている。
「………。ナユタ…お前、知ってて言ってるだろ?僕には銃なんて使いこなせないよ。それに…その顔…ちゃんと直ったのかも怪しいところだな。黒焦げになるのだけはごめんだ」
あっさりと断られてしまった。
「っと……さすがに引っ掛らないか。あ~あ、つまらねえなあ。…せっかくちょっと遊んでみたんだがな……」
そう言うとナユタは、その銃の引き金を引いた。
すると、銃口からは銃弾ではなく、なんと、可愛らしい作り物の花が飛び出してきた。
「なんだ……結局直せなかったのか?」
きょとんとした表情でガイはそれを見ていた。
「ああ。残念だが。それに『G59』の謎も、解明不能。ははっ。いい事なし。まさに『じ・ご・く』だ」


















